ディープラーニング関連の試験として、G(ジェネラリスト)検定というもの最近注目されており、AIの基礎知識を身に着けるのに非常に有用な試験となっています。
筆者もG検定合格に向け勉強し、無事2022年7月に合格することができましたので、そこに至るまでの道のりについて紹介していきたいと思います。
本記事を読んでいただくことで、以下のような疑問が解消出来ます。
- G検定って何?受かるとどうなる?
- 試験の難易度、合格率は?
- 勉強時間どのくらいかかった?使った教材は?
- 試験時の心構えは?
G検定とは?
G検定とは、ディープラーニングを事業に活用する人材(ジェネラリスト)を育成するための資格試験です。
本試験の合格に向けて勉強することで、ディープラーニングに関する基礎的な知識を身に着けることができます。筆者の感覚だと、設計の人だけでなく技術営業等顧客に近い立場のひとも積極的に受験することをお勧めします。
本試験を受けるまでは、会議等で全く聞いたことが無い用語・単語が出ることが多く、会議後にこっそり調べる、ということがよくありました。しかし、G検定で広い範囲の知識が身についたことで、円滑に関係者と会話が出来るようになりました。
そういった意味で、技術職だけでなく、営業・拡販担当の方にも是非受けて頂きたい試験となっています。
日程や申し込み、シラバス等は以下より参照ください。
G検定とは - 一般社団法人日本ディープラーニング協会【公式】 (jdla.org)
試験の難易度
合格率は、筆者が受けた回次(2022年 第2回)でいうと、受験者6,398名、合格者数は3,917名、合格率は61.22%とのことです。
例年合格率が高めということと、受験中に調べ物もできるというシステムから、正直筆者は本試験を侮っていました。
実際に受けた感想としては普通に難しいという印象でした。スコアとしては、合格するためには60%~70%くらい必要らしいですが、筆者が一通り解き終えた手ごたえとしては、自身のあった問題は40%くらいでした。
そのため、合格発表までは受かってるかどうかかなり不安がある、という状態でした。
ただ、ちゃんと勉強すれば受かるレベルの試験ではあると思います。
勉強時間の目安
筆者のバックグラウンドとしては、AIに関しては仕事上、学習・推論が何かといったような基礎知識はある程度備えている状態でしたが、それでも参考書を読むと知らない単語のオンパレードでした。
実際に真面目に勉強した時間は試験直前の1週間、一日2~3時間ほどで、合計15時間ほどだったと記憶しています。
但し、前述の通り、比較的新しい技術や用語がシラバスに入っていますので、初学者の場合は50~60時間は勉強したほうがいいと言われています。
筆者自身も正直、合格率が高めなので試験を侮っていましたが、実際15時間だと足りないくらいだったな、という印象でした。結構試験でわからない問題が多かった。。
勉強用の教材
筆者は以下1冊のみで勉強しました。
この1冊で合格! ディープラーニングG検定集中テキスト&問題集 [ ノマド・ワークス ]価格:2,640円 (2022/8/2 02:06時点) 感想(0件) |
本書は非常にわかりやすい説明で、かつ試験に必要な項目をほぼ抑えてありました。
ただ、試験を受けてみた感想としては、できればもう一冊別の書籍で勉強をしておいたほうがいいと感じました。
理由は以下です。
- 用語がとにかく多いので、一から全部勉強するには結構大変
- 1冊分の過去問では足りない印象。2冊分実施することで全体の理解度向上を図る
- 1冊だとシラバス全体をカバーしきれていなかったり、説明が薄い項目があったりする。
2冊あれば不足分の補完が出来ると考えられる。
筆者は何とか一冊で合格までいきましたが、正直合格点はぎりぎりでした(笑)。基礎知識が無かったら合格は厳しかったと思います。
受験時の心構え
色々なブログで紹介されていますが、G検定は基本的に試験中に調べてもOKというスタンスのようです。
そもそも問題数が多いので、調べるのに費やせる時間はあまりないです。
チェックをしておいて後で見返すことができる、というシステムはあるのですが、筆者の場合はチェックした項目が多すぎて、再度一通り確認するというのが間に合いませんでした。
そこで、コツとしては以下のやり方をお勧めします。
- 用語や手法を選ぶような問題は、調べればわかる可能性が高いので、そういった問題でわからないものがあればチェック。一通り問題を解き終えたあとに調べる。
- 一方で、「適切」「不適切」な説明を選ぶ問題は調べるのに時間がかかってしまうので、わからなければ適当な回答をいれてチェックはいれず、再確認も行わない。
以上を実施することで、問題解き終えた後の2週目の作業で確実にスコアアップを行っていくことができます。
まとめ
G検定についての体験談やコツなどを挙げていきましたが、まとめると以下です。
- 本試験の勉強を通して、ディープラーニングに関連した会話が出来るようになる。
- G検定の合格率は高めだが、思った以上に試験の内容は難しい。
- 参考書は2冊はやっておく。
- 試験時は、確実に調べたら解ける問題のみにチェックを入れる。
この記事を読んで頂き、G検定への興味を持っていただいたり、合格に繋がる方が増えるとうれしいです。